クレジットカードの中には年会費が1万円単位、中には10万円単位のカードがあります。
その中には信販会社からの招待制になっているカードもあり、欲しがる人も少なくありません。
でもクレジットカードにステイタスが必要なのでしょうか。
招待制の理由
大手信販会社はゴールドカードより上のランクに位置するクレジットカードを発行しています。
その中には、招待制で自分から申込をすることはできないカードもあるのです。
このようなカードは年会費が10万円を超えるものも少なくありませんが、他のカードに比べるとサービスが違います。
コンシェルジュデスクと呼ばれるサービス担当がして、レストランの予約や入手が難しいチケットの購入を代行してくれます。
このようなサービスをしっかり使いこなせば、10万円を超える年会費も余裕で回収できるでしょう。
会員を選別するため
ではこのようなステイタスを設けている理由は何でしょうか。
会費が欲しいだけなら、もっと間口を広げれば会費収入が多くなるでしょう。
しかし、この手のステイタスカードは会員を選別しています。
単なる利用額だけでなく、今までの支払が確実にされているかも審査対象です。
つまり、信販会社の中でも一番の「優良顧客」に的を絞って選別しています。
こうすることで、いちばん大切な顧客に対して最高のサービスを提供することが可能になるのです。
ステイタスを維持するため
また、招待制とすることでカードの希少性を高める効果もあります。
どんなものでも量が多すぎるとありがたさが薄れます。
発行枚数が少ないからステイタスを維持できることは確かです。
また、招待制のカードは、その内容をWEBではあまり公表していません。
カード会社の月刊誌には招待制カードの内容を若干ながら載せることで、「招待候補者」に対し招待制カードに興味を持たせるようにしています。
アメックスやダイナース、JCBではこのような招待制のカードを発行しています。
また、他の信販会社では具体的に発行基準を決めて明示していることもあるようです。
買い物意欲をあおるため
招待制のカードの「招待」をする基準は信用力だけではなく、利用額によっても決まります。
このような基準は公開されていませんが、カード会社は「密かに」公開しているようです。
こうすることで招待制のカードが欲しい人は買い物を繰り返すことになります。
そして、カード会社は、招待基準とする利用額を継続して達成し、かつ支払も問題なくしていることを確認してから、その会員を「招待」するわけです。
買い物能力と意思を判断しているとも言えますが、買い物をあおっている側面は否定できません。
ステイタスの威力?
さて、そのようにして手に入れたステイタスのあるクレジットカードにはどんな神通力があるのでしょうか。
大手カード会社のゴールドカードは、中小規模のカード会社が発行するクレジットカードよりステイタスという面では強いです。
ホテルやレストランは、どのカードの審査が厳しく、そんなカードを持っている人はお金持ちで信用できると知っているからです。
サービスが変わることはある
このようにステイタスがあるクレジットカードは、その人の名刺のような側面があります。
そのため、ステイタスがあるクレジットカードを持っているとホテルやレストランから優遇を受けることがあります。
例えば、ホテルであれば部屋のアップグレ-ド、レストランであればいい席を充ててくれることも珍しくありません。
ただ、先ほど述べた通り、ゴールドカードならどれでもステイタスがあると判断されることはなく、せっかくのゴールドカードでも神通力がないこともあります。
コンシェルジュの威力
招待制のステイタスがあるクレジットカードは、コンシェルジュサービスが付いていることがあります。
レストランの予約だけでなく、お勧めのお店を教えてくれたりすることもあり、便利です。
コンシェルジュの伝手は広いため、自分では予約が取れないお店にも予約をしてもらうことができます。
東京や大阪のような大都市には簡単に予約が取れないレストランなどが多くあります。
しかし、カード会社のコンシェルジュはそんな予約を取る術を知っていることがあります。
コンシェルジュサービスがあるのに使わないのはもったいないと言えるでしょう。
使わなければ全てムダ
とはいえ、これらのサービスは使わなければすべて無駄です。
せっかくステイタスのあるカードの招待を受け、10万円単位の年会費を支払っても、それだけでは意味がありません。
最近は、キャバクラなどでブラックカードを出してもお店の人はあまり反応しません。
招待制のカードが増えているからです。
そのため、招待制のカードは、そのサービスを使い倒すことができるかどうかで利用価値が決まります。
サービスを使わないと、ただの「黒いカード」に過ぎません。
ブラックカードやプラチナカードなどのステイタスのあるカードは、そのサービスを使いこなせば10万円単位の年会費もバーゲンセールだと言われます。
ただ、使わない人も少なくなく、何年かに一度レストランの予約に利用するだけの人も少なくありません。
そのために1万円単位、又は10万円単位の年会費を支払い続ける必要があるかどうかは考え直す必要があるでしょう。